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つぶやき-27 一年間ありがとうございました。
2008 / 03 / 31 ( Mon )
 いつも膜のはなしにご訪問くださって、ありがとうございます。
脚本きさらぎも、なんとか無事に書き上げることができました。長い脚本を書いたことはなかったので、書き始めた時はちょっとドキドキしたのですが、意外とペンの滑りがよく、気がつくと想像していた以上に長いものに仕上がりました。本脚本もいつもと同様、皆様のコメント大募集中です。どんなコメントでもよいので、ぜひ投稿してください。お待ちしています!!


 さて、去年の四月から始めましたこのブログですが、気がつけばもうすぐ一周年を迎えようとしています。このブログが一年も続いたのは、他ならぬ読者の方々の暖かいコメントのおかげです。皆様、ほんとうにありがとうございました。

 ここで重要なお知らせがあります。

 膜のはなしは、今回の脚本きさらぎ連載終了をもって、更新を停止させて頂きたいと思います。
 実は膜のはなしというブログは、わたしにとって様々な物語作りを試みるいわば、挑戦の場でした。一年間の連載を通して、わたしは今まで自分があまり書いたことのないジャンルのものに積極的に挑戦することができました。そして今回の脚本きさらぎの連載終了をもって、その挑戦にひとまず区切りがつきました。
 よって、誠に勝手ながら、三月末をもってこのブログを一旦終了させて頂きます。将来再開するかどうか、今の時点ではなんともいえません。ただ、小説や物語は今後も書き続けていきたいと思います。もしブログに連載したいと思うものができましたら、その時はまた連載させて頂きますので、よろしくお願いいたします。
 読者の皆様には今まで付き合って頂き、本当にありがとうございました。どうかご了承ください。

 最後に、たくさんのコメントをくださった方々、本当に本当にありがとうございました!
 いつかまた皆様とお会いできるのを楽しみにしています。
 その日までお元気で。

 渋谷ナオ



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脚本きさらぎ-最終回
2008 / 03 / 28 ( Fri )
さつきとやえこが帰った後の店長室。

 店長、電話をどこかに掛けている。



店長  「あ、もしもし中川君か。わかるか、僕だ。うんうん、そうそう、入社式で新入社員代表として挨拶をして、この会社を救ってみせますなんて大そうなことを言って、役員連中から総スカンを食った、山根だよ。久しぶりだねえ、十年振りだろ。元気だった? なんでも、今日うちの店に来てくれたんだって。留守で失礼したね。また今度じっくりやろうよ。え、なんだって? あ、ああ。そうなんだよ。彼女たちはうちの店でも指折りの優秀な社員だ。バイトだけど。彼女たちを見ていると、自分の若かった頃のことを思い出すんだ。なあ中川くん、あの頃の僕らは若かったなあ。夢もはっきりしていたし、なんだかんだ毎日が楽しかったよなあ。いつの間にかこんなオヤジになってしまって。毎日店の売り上げを気にしてピリピリしたり、上司にへこへこしたり。気がつくと、店の中で唯一落ち着く場所は女子トイレの中だけだったりして。そう。掃除してる時にたまたま気づいたんだ。何だか知らないけど。あ、これは内緒ね。でもね、僕思うんだ。まだまだ労働人生はこれからなんじゃないかって。なあそうだろう?これからやっと俺たちの天下が始まるんだ。俺はやるよ。日本の外食チェーン界を変えてみせるよ。なあ、それには君の力が必要なんだ。君の作る、人の心を震わせる食材たちが必要なんだ。どうか僕に協力して欲しい。ああ、頼むよ。二人で日本を変えていこう。」



帰り道。やえことさつき、肩を並べて歩いている。



やえこ 「店長、ああ見えて色々考えてたんだね。」

さつき 「うん、ちょっと見直した。」

やえこ 「大人だよね、なんだかんだいって。」

さつき 「わたし、ちょっと働くことに対するイメージ変わったな。」

やえこ 「わたしも。とりあえず四月から張り切って働いてみるよ。」

さつき 「別に張り切らなくてもいいんじゃない。やえこはやえこらしくやればいいんだよ。」

やえこ 「さつき。」

さつき 「今日の二人の話聞いてたら、わたしもなんだか働きたくなってきちゃった。」

やえこ 「マジ?」

さつき 「今はまだ行きたい会社とかわからないけどさ、でもとりあえずどっかの会社に就職してみようかなって。」

やえこ 「そっか……。うん、それがいいかもしんない。わたし的にはさつきは飲食業けっこう合ってる気がするけどね。」

さつき 「マジ? わたしもなんだ。っていうか、やえこも。」

やえこ 「じゃあ二人で外食チェーンでも入る?」

さつき 「もしかして今の会社?」

やえこ 「店長が直属の上司で。」

さつき 「ありえない、それはマジでありえない。」

やえこ 「毎日春闘するの。こんな安い給料じゃ働けませんって。」

さつき 「店長きっと辞めちゃうね。」

やえこ 「それはちょっとかわいそうかな。」

さつき 「やえこ、なんかちょっと変わったね。」

やえこ 「さつきもね。」

さつき 「やえこ。」

やえこ 「ん?」

さつき 「がんばろうね。」

やえこ 「うん。」

さつき 「一緒に日本を少しずつでも変えていこう。」

やえこ 「うん。」

さつき 「うわ、なんかわたし柄にもないこと言っちゃった。」

やえこ 「本当だよ。びっくりしたよ。」

さつき 「そういうこといわないでよ。落ち込むじゃん。」

やえこ 「冗談、冗談。わたしたち、大人だよね。」

さつき 「うん。大人だよ。」



二人の後ろ姿、段々小さくなっていく。

 幕。







(了)







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脚本きさらぎ-29
2008 / 03 / 27 ( Thu )
店長  「どうだろう星野さん、気持ちが落ち込むのもわからないじゃないけど、とりあえず一回就職してみるのも決して悪くないと思うよ。実際に働いてみてから進路を変更することはいくらでも可能なんだから。」

やえこ 「……考えてみます。」

店長  「うん。よし、じゃあ謎解きの続きを頼むよ。」

やえこ 「わかりました。……えーと、どこまで話したんだっけ。」

さつき 「中川さんが帰ったところ。」

やえこ 「そうだった。で、営業時間になって、いつものようにお店はお客たちの喧騒に包まれ始めました。今日はいつも以上の客の入りがよくて、じゃんじゃん注文が入ったんです。」

店長  「確かに。今日は特に景気よかったなあ。」

やえこ 「よりにもよって、昨日料理長は豚トロととうもろこしと菜の花を発注し忘れちゃったんです。でも当然客はそんなこと知りませんから、注文しました。料理長はオーダーを断ってくるように言いかけましたが、その時厨房のバイトの人が納品されていないはずの食材を発見したんです。」

店長  「……そういうことだったのか。」

やえこ 「そうです、それは中川さんが丹精込めて作った食材でした。料理長をはじめ、厨房のバイトの人たちはきっと、前に発注した食材だと思ったんでしょう。規則で納品から三日以上経った食材は使ってはいけないと決まっていますが、かなり追い込まれていたせいか、結局その食材を使って料理を作ってしまったんです。」

店長  「まったく。あの料理長は……。明日、注意しておこう。」

やえこ 「お店に電話を掛けてきたのは、恐らくみんな中川さんの食材で作られた料理を食べた人たちだと思います。実はわたし、こっそり味見してみたんですが、味覚が痺れるぐらい美味しかったんです。生まれて初めて食べ物を食べて感動しました。本当に美味しい料理は舌だけではなく、内臓も喜ばせるって昔おばあちゃんから聞いたことあるんだけど、本当にそんな感じでした。」

店長  「それで、みんなうちで料理を食べてからお腹が空いてしょうがないって電話を掛けてきたのか。」

さつき 「すごい……。」

やえこ 「本物の仕事は人を感動させることができるんだってわたし感じたんです。」

店長  「……なるほどなあ。」

やえこ 「謎解きはこれで終わりです。さっきは、生意気なこと言ってすみませんでした。」

さつき 「やえこ。」

店長  「謝らなくていいよ。実際に働き始めみたら、わたしとは全く違うことを感じるかもしれない。君は君の道を歩きなさい。」

やえこ 「はい。」

店長  「それにしても、うちにはこんなに優秀なバイトが二人もいたんだなあ。」

さつき 「……店長。」

店長  「時給の三百円や五百円ぐらいなんだ。君たちになら二千円払ったって惜しくない。」

やえこ 「本当ですか!? じゃあ、やっぱり千円上げてください。」

店長  「冗談に決まってるだろう。」

やえこ・さつき 「ですよねえ……。」









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脚本きさらぎ-28
2008 / 03 / 26 ( Wed )
やえこ 「わたし、本当はあまり就職したくないんです。」

さつき 「……やえこ。」

やえこ 「でも、まわりがみんな疑いもなく就職していく姿を見てると、それしかないのかなって。そんなの嫌だってどこかで思いながら、その道から外れることができない自分がいるんです。」

店長  「なるほどねえ。」

やえこ 「簡単に同意しないでください。店長だって『なんとなく』就職したってさっき言ってたじゃないですか。失礼だけど、店長と中川さんって全然違います。中川さん見た後に店長見たら、その違いをまともに感じちゃって、わたし中川さんのこと言い出せなかったんです……。」

さつき 「やえこ!」

やえこ 「……。」

店長  「それは違うんじゃないかな。」

やえこ 「……えっ?」

店長  「星野さんは、みんな疑いもなく就職しようとしてるって言ったけど、そういうわけではないと思うよ。」

やえこ 「そうかもしれないけど……。わたしにはみんながずるいような気がするんです。」

店長  「ずるい?」

やえこ 「みんな、つい最近まで『わたしは普通の大人にはならない。』とかって言ってたくせに、急に『就職も悪くないよね』って言い始めて……。今はまだ口ではそういいながら、そう言ってる自分自身のこと疑問に思ってる部分もあるのかもしれないけど、働いてくうちにそういう疑問を持ってたことも忘れちゃうんじゃないかって。」

店長  「……それでもいいんだよ。」

やえこ 「えっ?」

店長  「仕事ってさ、働く前にイメージしていたものよりも遥かに難しくて、そして遥かに面白いものなんだ。」

さつき 「……店長。」

やえこ 「どういうことですか?」

店長  「星野さんは自分が本当にしたいことってはっきりあるの?」

やえこ 「えっ……。」

店長  「もしあるのなら、それをすることをお勧めするけど、もしないのなら、とりあえず働いてみることをお勧めするよ。実際に働いてみて初めて、わたしのように自分が意外と好きなことを発見できるかもしれないからね。それだけじゃない。自分が苦手なことや、今まで知らなかった自分の一面も知ることができるんだ。だから働くって、なんだかんだ言いながら結構楽しいんだよ。」

やえこ 「……。」

店長  「これはもう、実際に働き始めてみないとわからないことなんだ。もしかしたら、君たちの目にわたしは渋々仕事をしているように映るかもしれない。でもこう見えてもわたしだってドキドキしたり、わくわくしたりしてるんだ。」

さつき 「店長がドキドキしたり、わくわくしたりですか?」

店長  「見えないかもしれないけどね。この歳になっておかしいかもしれないけど、未だに朝出勤してくる時は新入社員だった時とほとんど変わらない気持ちなんだ。今日はどんなトラブルがあるんだろうって考えると不安でドキドキするし、今日はどんな新しい発見があるんだろうって思うとわくわくする。」

やえこ 「……店長。」



















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脚本きさらぎ-27
2008 / 03 / 25 ( Tue )
さつき 「食材はどこへ消えたか、という謎ですが。」

店長  「ふむふむ。」

さつき 「答えは客のお腹の中です。」

店長  「え?」

やえこ 「っていうか、今までの話から考えてそれしかないでしょう。」

店長  「すまん。よくわからないので、詳しく説明してくれ。」

さつき 「つまりですね、中川さんはここに着くなり、持ってきた食材を厨房の冷蔵庫に入れたんですよ。」

店長  「なぜそんなことを?」

さつき 「えーと、それは……。」

やえこ 「ここからはわたしが説明するよ。」

さつき 「あ、うん。」

やえこ 「つまり、癖です。」

店長  「癖?」

やえこ 「新鮮な、しかも自分が丹精込めて作った野菜とお肉ですよ。つい、いつもの癖で冷蔵庫に保管しちゃったんです。」

店長  「あれっ、でも確か中川は階段から落っこちて記憶喪失状態だったんじゃなかったっけ?」

やえこ 「だから癖なんです。長年の農業経験と昔勤めていた厨房という職場。『身体で覚えたことってどんな状態にあっても忘れないものだ』って、聞いたことありませんか。」

店長  「な、なるほど。そういうことか。」

さつき 「凄いよね、人間って。」

やえこ 「記憶を取り戻した中川さんは、慌てて岩手に帰りました。本当はせっかくの機会だから店長と会って話がしたかったらしいんですけど、夜の仕事が待ってるとかで、すぐに新幹線に乗って帰らないと間に合わないとかで。」

さつき 「夜の仕事って?」

店長  「農家っていうのは大変なんだよ。四六時中、仕事のこと考えてなきゃいけないんだから。でも、わたしも中川と話したかったな。」

やえこ 「さて、謎解きの続きを再開します。」

店長  「あ、うん。」

やえこ 「中川さんが帰った後、すぐに店長が来ました。本当はすぐに中川さんが来たことを伝えなきゃならなかったのですが、わたしは中川さんと話したことで色々考えちゃって。」

さつき 「色々って?」

やえこ 「仕事について。」

店長  「仕事?」

やえこ 「わたしも四月から社会人です。ここのところ、なんていうか一種のマリッジブルーみたいになっちゃってるところがあって。一体、仕事って何なんだろうって。」

さつき 「やえこ……。」

店長  「まあ、なんとなくわかるよ。俺も身に覚えがあるもん。」

さつき 「店長もですか。」

店長  「ああ。特に俺の場合、なんとなくここに決めたところがあったからなあ。」

やえこ 「そこです。」

店長  「え?」

















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